美雨へ―――

たぶんこれを見ているときは
俺はもう居ないと思う。
決して美雨のせいじゃない。
だから自分を追い詰めるな。
真っ直ぐ生きろ。
あー。
あんなことしなきゃ良かった。
もっと美雨と居たかったなぁ。
じゃあな。

―――亮より





涙が止まらない。

「やっぱりあたしのせいじゃん」

「そんな事無いよ、だからこの手紙通りに
 あなたは真っ直ぐ生きてください」

亮のお母さんはそう言ってくれた。

「その手帳は大切に持っていてね」

「はぃ。ありがとうございます」

私はそれだけを言うと部屋を出た。