彼と出会ってから外国のいろいろなことを教
えてもらった。私はそのお礼として日本のこ
とを教えた。あと1日で外国に帰るらしい。
彼と初めてあったのは日本に来て2日が経過
していた時だった。見送りにはいけない。

今日で最後の日になった。
「今日で会えるの最後だね。」
「クスッ、また会えるよ。」
「そうだね。秋になったらまたここに来るから。」
「分かった。僕も日本に来たらここに来るよ
。じゃあ、荷造りがあるから。またね。」
「ねぇ名前、聞いてない。」
驚いたような顔をして私の前まで戻ってきて
私の耳の近くに顔を寄せ、呟いた。
「まこと」
いたずらっぽく彼は笑い、帰っていった。
残された私は数秒ボーッとしていたが、声の
トーンや仕草を思いだし顔を赤くした。
また来年の秋が楽しみだった。
「早く会いたいな。」
そう言ってまた顔を赤くしていたのは秘密。