……………………本当は……



生きていたい




死ぬのは怖い、痛みが怖い



でも、死にたいと言う気持ちも捨てきれない



ぐるぐるぐるぐる



色んな事を
同じような事を考えすぎて


自分の本当の気持ちさえもう分からない



「そうか」


短く返して、榊は昨日の夜と同じように
私の頭を撫でた

殺意なんてまるで感じない手つき


「よしよし」


小さな子をあやすように私の頭を撫で続ける

優しい手つきと優しい香りに

滲みかけた視界が閉じていく



「少し寝ろ」



寸前に榊の声



今だけは
何も考えずに眠ることが許された気がした