「よし」


つけ終わったのか彼が離れる

じっと私を見下ろすと微笑んだ



「似合うな」

「…ありがとうございます」


それ以外の言葉が見付からなくて、私は俯いた


ぽんっと、頭の上にあたたかい感触


頭を撫でられていると気づく



「その耳飾りにはまじないがかかっていてな」



その手付きは、手当てをしてくれた時と同じで

とても優しくて




「お前が心安らかにいれるようにと」




-…とても、大声で泣き叫びたくなった