「ご無沙汰してます。おじさん」
この人は死んだ私の父の同期で警察官だ
名前は近藤 勝
きっと悟の正義感の強さはこの人譲りだろう
事務的な挨拶を済ませ三人でリビングへと入る
「「あ、おかえりー」」
桜と直樹に出迎えられる
桜は私の数少ない友達で直樹は悟の弟だ
二人は付き合っている
「直樹の宿題教えてやってんの!」
「桜さっきから間違えてばっかりじゃん(笑)」
「むぅ」
二人を見ていると普段冷めていると言われがちな私にも自然と笑みが溢れる
そんな二人だ
がやがやと四人で話は盛り上がったがイマイチ内容は覚えていない
勝さんの声、匂い、表情すべてが私を惑わせる
やっぱり好きだなあ
思わず零しそうな言葉を抱きしめる