「私、もしかしなくても二股をかけられていたって言うことだよね…?」

呟くようにそう言った私に、
「ふ、二股?」

真智子は訳がわからないと言った様子で聞き返した。

「隆介とは2年くらいつきあっていたの…」

そう言った私に、
「た、確かに、そうなるね…」

真智子は呟くように返事をした。

「だとしたら、結婚式に呼ばれなかったのは…」

二股がバレると面倒だから呼ばなかったの?

「結香、今日はもう帰った方がいいと思う…。

途中まで、私も一緒に帰るから」

そう言った真智子に、
「いいよ、1人で帰れるから…」

私は断ると、カバンを手に持った。

「じゃあ、家についたら電話してね。

ここのお代は私が払っておくから」

「うん…」

真智子に見送られて、私は居酒屋を後にした。