「えっ、ええっ!?」

その展開に、私は宇奈月さんと彼の手を交互に見た。

そんなことを言われるとは、思ってもみなかった…!

「嫌か?」

首を傾げてそう聞いてきた宇奈月さんに、
「…嫌じゃ、ないです」

私は返事をすると、自分の手を彼の手と繋いだ。

その手は大きくて骨張っていて…すぐに私の手を隠してしまった。

へえ、この手で料理をしたりとか仕事をしたりとかしているのか…。

そして、今は私と手を繋いでいる。

「自分から手を繋ぎたいって言ったのは初めてだから、断られるかと思った」

そんなことを思っていたら、宇奈月さんが言った。

「そ、そんな…」

驚いたと言えば驚いたけど、断ると言う選択肢は私の中になかった。