「え」



「あ、いいっすよ。

隣だし」


「駄目よ、康介君可愛いんだから襲われちゃう!」


「・・・男ですけど」


康介が言うと、父さんや小母さん達がどっと笑い出した。


「いいのいいの!男の子に見えないくらい可愛いんだもの」


結局大人達の圧力に圧されて、

あたし達は黙って家を出た。













「・・・じゃ、さんきゅな」



「あ、待って」


「?」



何だよ、とでも言いたそうな顔をして

康介はあたしを見た。


「・・あ、と・・・その、


今日はゴメン。



なんか無神経な事言ったっぽいから」


「ああ、それか。

別にいいよ。つか、オレも怒鳴ってゴメン。


ミズには関係ないから」