だけどそこで諦められるほど、長年片思いの幼なじみをしているわけじゃない。
もちろん迷惑がられているのは気づいている。
だけど…だけど……
結局考え事をして授業も頭に入らないまま2限がすぎて、3限がやってくる。
「次頑張ったら樹くんに会えるんだ〜！」
親友の利己に満面の笑みで話す。
「あんたはほんっと懲りないね〜…」
樹くんと私の関係を中学から見てきた利己は全てを知ってる唯一の友達で、応援もしてくれているけど時々厳しい。
いつか利己が言ってたこと。
「私は柚乃に傷ついてほしくないの、」
利己の厳しさは優しさ故だ。
