それからの私はまるで色のない世界で過ごすかのように、生きる気力を失っていた。
勉強にも身が入らず、風邪をぶり返して拗らせて長期に渡って学校を休んだ。


でもそれも丁度いいような気がして、ちょっとだけらっきーなんて。


それももう今日でと終わり。
いつも通り起きて、いつも通りの道を歩く。






一人で。






私の隣に樹くんはいないから。


駅につくと大好きな背中を見つけた。
樹くんだ。
隣にはあの子。


美人で、スタイルが良くて、樹くんとあの子は画になるな、なんて。
また胸がぎゅって締め付けられる。


少しだけに滲む涙を制服の袖でぐいっとこすって電車に乗った。