「コナミ・・・俺、お前にまだ何にも話してない。・・・俺、あの時・・・」



「知ってるよ。竹内くんに全部聞いた。ずっと謝りたかったの。信じてあげられなくて、ごめんね。」



固まった様にしばらく見つめ合うと、アツはギュッと拳を握りしめた。



「いっぱい傷付けてごめんな。・・・泣かせてごめん。お前・・・幸せになれよ。絶対。」



泣き出してしまいそうなのに、あの頃みたいな優しい目で私を見つめるアツに、私の目からどんどん涙が溢れた。



「倉橋がしてよ?倉橋が私を幸せにしてよ?」



「・・・・・・。」



目を反らされて、何にも答えてくれないアツ。



答えはNO?



いいんだよ。


覚悟、してたから。


最後にお願い。



「私を振って?ちゃんと倉橋の口から私を振って?でないと・・・私いつまでたっても前に進めない。」


アツとは友達になんてなれない。



今日が終われば、また話す事も、見つめる事も出来なくなってしまう。



卒業して、アツが北海道に行っちゃったら、もう二度と会う事もない。



今日、好きだと伝える事が出来たから、もう後悔しない。



明日から前を向いて、ちゃんと歩き出すから・・・




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