「ねぇ何か怒ってる?バイト、勝手に決めちゃってごめんね。」



アツの腕に手をかけると、勢い良く振り払われた。



ムッカーッ!!



そんなに怒る事ないじゃん!!自分だってバイトしてるくせにっ!!



「バイトなんて、みんなしてるでしょっ?怒ってるんだったら、わざわざ迎えに来てくれなくても良かったのにっ!」



本当はすごく嬉しかった。でも、悲しいよ。



アツは私の腕を掴んでくれなきゃ嫌だよ。



振り払っちゃ・・・嫌だよ。





「バイトやめろ。」


「えっ?」



「アイツ誰だよ?何嬉しそうに番号交換なんてしてんだよ?ふざけんなっ!!」



アイツって誰?


番号交換って何?



「アツ、何言ってんの?」


「とぼけんなっ!携帯持ってコソコソしてただろっ!会ってすぐのヤツに簡単に教えてんじゃねーよ!」



あ・・・矢島くんの事だ。




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