ザワザワ…ガヤガヤ…

教室は既に混雑していた。

人が塞いで通れない入口。
そんな入口も健翔の「どいて。」という声で一気に開く。

女子は次々にきゃあきゃあと騒ぎ始め中には「健翔くんと同じクラスだー♡」「連絡先聞いちゃおっかな〜♡」と言うやつもいた。

健翔に彼女がいないのは、こういう女達が嫌だからだろうか。

俺は健翔の悪い女の話を聞いたことがない。
健翔から聞いたことももちろんなかった。
本人いわく「好きになれない。」らしいが…。
これから作る気もないそうだ。