「あら〜漣、どうしたの?可愛い子からのメールかしら?ふふ。」

「う、うるさいなぁ…。…晩御飯まだ?」

「照れちゃって!あと20分くらいね」

【昔からだが顔に出やすいのは気をつけないとな…】

その日は明日も学校があるので早めに寝た。


次の日、また母親の声にせかされながら用意をしていたら瑠美からメールがきていた。

「一緒に学校行こ!あの公園で待ってるね」

昨日より5分早く家を出た。
約束の公園に着くとすでに瑠美はいた。

「おっはよ〜。昨日友利にメールしろって言ったのに何でしなかったのよぉ!」

【わ、忘れてた…】

忘れてたことをフォローしつつ学校へ向かった。
その途中瑠美がこう言った。

「昨日ね、私友利とメールしてたんだ。そしたら何通目かで友利から、"ストーカーじゃない、部屋にいても誰かに見られてる気がする"ってきたんだ。」

【そんな話聞いたことあるような…】

「そ、そうなんだ…」

「そうなんだ、じゃないよ!最近物騒だし、こんな噂も出てるじゃない。友利の住んでる町、西町で最近連続の怪死事件が続いてるって。その大半が友達に相談してて昨日の友利と同じことを言ってるし…」

【そういえば…そんな事件をニュースで聞いたな…】

死ぬ前日まで誰かに見られてる以外は幸せな毎日を送ってた西町の女子高生が自殺したという報道を思い出した。
その後も5人死者が出ており、全員が自殺。遺書が残されており、それには真っ赤な文字で「next次は貴女よ」と書かれている。
死んだ人間が誰かを殺せるわけもなく、警察では遺書の関連性は少ないと見て、ストーカーによる連続殺人として捜査している。
何となく腑に落ちない為覚えていた。
学校に着くとみんな個々に友達としゃべったり携帯をいじったりしていた。

「漣!おれの瑠美を…」

瑠美のことがお気に入りな潤は勘違いしていた。

「おれのって何?いつからあなたの瑠美になったのかしら〜?」

瑠美はそうからかうように言い放つと席について友利やその周りとしゃべり始めた。

「漣、瑠美と何かあったのか?!」

潤はおれと瑠美の関係が気になるらしくしつこい。