ツッツッツ、プルルルル…
ガチャ
「はい、若菜です。ごめんなさい漣君、犬の散歩してたのよ。こらっ、リリったら…もう…あ、ごめんね、何かしら?」
漣は笑っていたが、すぐに真剣になって言った。
「昨日聞いた佐原さん…絵里さんには本当に悩みとか、変わった様子は見られていること以外にはなかったのですか?あと他の亡くなった人の友人とかわかります?」
あることに漣はひっかかっていた。
「うーん…確か死ぬ前に、リアル何とかってサイトを見たって。そこのキャラクターのことかな…。明日(あす)…?が怖いって言ってたわ。あとその頃、絵里に男をとられたって妬んでた子がいてね、絵里に嫌がらせや、その男の子にありもしない絵里が援交してるとか嘘を言いふらして別れさせた子がいて、とてもうらんでいたわ。その子の方を見て絵里がやたらニヤニヤしていたわ。他の人は…わからないわ。一応調べてみるね」
【明日…。一体何のことだ…】
「ありがとうございます。もう少し調べてみます」
「こっちも何かわかったら連絡するわ!」
1つ謎が解けた。
佐原絵里はリアル××とかというサイトを見て、明日を怖がっていたこと。
それには佐原絵里の気に入らない人物が関わっているであろうことを。
集中を乱さぬよう漣は自室に篭り、ネットでリアルを検索した。
が…サイトは膨大な量で、どのサイトを見ても、手掛かりは皆無だった。
PM15:43
メモを整理して書き直した。
友利の様子も明日探ってみよう。
少し怪しまれそうで躊躇したが、瑠美にあることをメールした。
漣はその日、昨日の疲れが抜けきらないからか、8時すぎには眠ってしまった。