きっと気のせいだよね?

と一人で解釈して再びあたしは口を開く。



「なら…どうして?」


別に、樹を疑ってるって訳じゃないんだけど…さ、

やっぱり気になるし?


うんうん!!…それに彼女のあたしには聞く権利ぐらいはあるよね?あるよね?



…あるんだよね!?

うん、ある。


と勝手に自問自答をしてみる。



すると少しだけムッとして、


「俺のこと疑ってる」

と一言。


え?

だ…だから疑ったわけじゃないんだけど。うん。


ただ気になると言うか…



「今まで、あんまり無かったし…」

「何が?」


だから…その、


「…樹が一緒に帰れないのもだけど、

その理由を話してくれないこと?」


何故疑問系で終わったのかは分かんないけど…

ていうか、あんまり自信が無かったからかもしれない。


つか自信とは?



うーん…



「まぁ別に大した用じゃないから」


樹はそう言うと、更にあたしとの距離を縮めて…

自分の膝の上にあたしをヒョイッと持ち上げて座らせた。


話しはまだ…終わってないのに、


大した用じゃないって…



どんな用事なんだろ。


と、そんなことを頭の中で目一杯に考えていると、



「何、考えてるの?」


と一言。