「…はぁ……」
癖なんだか知らないけど。
溜め息をよく零すのが癖みたいな気が、微妙にするんだけど。
いつもいつもどうしてこういう展開になるんだか…俺的にも凄くそれは疑問だし、凄くかなりね。
あんまり良くないよね。
……大体、体育倉庫に呼び出されたとか。
考えてみると変じゃ無い?
疾しいことします。って言ってるような感じにも思えるんだけど。
まぁ、知らないけどさ。
体育館の中に足を踏み入れる。
少しひんやりとした空気が包みこんで、音が響きそうな無人の空間。
やっぱり思ったとおり…今日は体育館の中に誰も居なくて、今日はどこの部活も活動してないらしい。
部活やってちゃ、ヤバいしね。
「……。」
居る筈の愛梨の姿は今のところ感じ取れない。
そのまま歩を進めて奥にある体育倉庫の方に近付いていく。
『…ちょっ!……ダメェ…ッ』
……っ!?!?
倉庫の扉に手を伸ばした時。
愛梨の、声…?
一気に心臓の音がドクドクと速く大きくなって。
大きく無意識にも目が見開かれる。