ポツンと取り残されて、生徒用の玄関で立ったまま虚しい感じの曲が絶対に合いそうな雰囲気。
大体どうしてこんなことになったっていう訳…?
かなり不明。
「……何しろって、話だよ」
ハァと溜め息を吐いても余計に自分が器のちっちゃい人間に見えてくるだけで。
特に何かの解決にはならなかった。
別に気にはなんない。
愛梨が誰に告白されようが、好きになられようが…俺はアレの彼氏ってやつだし、別に心配することも無いし。
なのに…ムカつく。
ていうか実際問題どうな訳?
モテたいとかって何なの…ていうより寧ろどうなのって感じ。
あー。
やっぱりどういう考え方しても無理かも。
嫌とか無理とかそう言う事の前に、凄い苛ってするし。
例え俺のモノだっていう確信があったとしても少しでも他の男と近付くのは許せないし、話すなんてもっての他でしょ?
いや、それは行き過ぎてるかも……
けど無理。
「ウザ……かなり…」
ボソッと呟いてからフンッと不貞腐れた様に。
それでもってまだちゃんと上履きを履けてないまま歩き出す。
別に心配とか不安とかそういうんじゃないから。
ただムカつくだけ。
それだけだから。