…樹side
顔を真っ赤にさせたまま、バタリと俺の胸に愛梨が倒れ込んでくる。
はぁ…。
少し目を離すとこうだ。
いっつもいっつも、本当に俺のことを振り回してくれる。
そもそも。
普通、俺が例えあの時に寝てるように見えてたとしたって…あんな間近で俺へのヒミツの話をしようとする方が間違ってる。
しかも最後の最後に聞いても『仕事』って嘘までつくしね。
本当に…呆れるって言うか、何て言うか。
「嘘つき」
「……ごめん、なさい」
結局は俺の前になるとこんな弱る。
ギュゥ…ッとネクタイを握って伏し目がちにもチラチラと俺の顔色を窺う。
「ヤ・ダ」
愛梨の顎をクイッと上げて上を向かせる。
あっちに行ったりこっちに行ったり、その目は何だか落ち着かない。だからそれを制するようにそっと覗き込む。
「……。」
それだけで顔を更に赤らめる。
そういえば……
確かもう一つ手紙、あったんじゃなかったっけ?
『匿名くん』?
「ねぇ、匿名んトコ行く訳?」
「…ト、クメ、イ??」
何も分かってない。って…そんな感じ?
しばらくして「あっ!」っと言ってから目をパチッと開くと、すごく間抜けな顔をする。
「でも…誰か分からないし……でも、行かないと悪いかなぁ…って」
顔を真っ赤にさせたまま、バタリと俺の胸に愛梨が倒れ込んでくる。
はぁ…。
少し目を離すとこうだ。
いっつもいっつも、本当に俺のことを振り回してくれる。
そもそも。
普通、俺が例えあの時に寝てるように見えてたとしたって…あんな間近で俺へのヒミツの話をしようとする方が間違ってる。
しかも最後の最後に聞いても『仕事』って嘘までつくしね。
本当に…呆れるって言うか、何て言うか。
「嘘つき」
「……ごめん、なさい」
結局は俺の前になるとこんな弱る。
ギュゥ…ッとネクタイを握って伏し目がちにもチラチラと俺の顔色を窺う。
「ヤ・ダ」
愛梨の顎をクイッと上げて上を向かせる。
あっちに行ったりこっちに行ったり、その目は何だか落ち着かない。だからそれを制するようにそっと覗き込む。
「……。」
それだけで顔を更に赤らめる。
そういえば……
確かもう一つ手紙、あったんじゃなかったっけ?
『匿名くん』?
「ねぇ、匿名んトコ行く訳?」
「…ト、クメ、イ??」
何も分かってない。って…そんな感じ?
しばらくして「あっ!」っと言ってから目をパチッと開くと、すごく間抜けな顔をする。
「でも…誰か分からないし……でも、行かないと悪いかなぁ…って」