愛梨の細くて白い首に指を這わせて徐々に上へ上へと向かわせる。
そうすれば行き着く先は、綺麗な顎のライン。
押さえる様にクイッと愛梨の顔を上に向けさせる。
「…んっ」
それだけの事にそんな声を漏らす愛梨に、俺自身が変な気持ちになって行きそうでちょっと危ない訳で。
けど、そんな愛梨を俺は薄ら笑いで見下ろした。
「煽ってる?」
クスッと小さく笑って、その自身の唇をゆっくりと近付ける。
案の定、愛梨は自分に俺の唇が近付く物だと思ってたらしく、長い睫毛を俺に見せる。
だけど少しして、愛梨の表情が変わって。
「…ちょ…っ……っ…」
目を薄く開けて、身体を捩るように俺を甘い眼差しで見る。
そんなのお構い無しで俺は愛梨の首に舌を這わせて…一瞬、強くその白い肌を吸い。紅い跡を付かせる。
そして唇が離れてはもう一度。
首、うなじ、鎖骨。
俺の手と唇は段々と下へと厭らしくも移動していく。
「…だ……っだめぇ…」
説得力の無い声が俺の耳に入って来る。
それでも俺の行動に躊躇なんて存在しないから、行為には少しずつ激しく、強引になる。
「何がダメなの?」
ワイシャツの胸元のボタンを開けながらそう問う。
「こんな…こんなに……跡付けちゃ…っ」
紅潮した頬と潤んだ瞳でそう言うけど、全くそんな言葉を俺は真に受けたりなんてしないし。
「言ってもダメなら“身体”に教えてあげなきゃ…でしょ?」
最後まで言葉を言い終えると、自分が着ていたワイシャツを脱ぎ捨て愛梨の身体を倒す。
「っきゃっ…?!」
「…本当は首輪付けておきたいくらいだよ、『これは俺のもの』って……ね」