…樹side
「良かった!本当に良かったぁ!!」
手をギュッと握りしめて俺の右側からひょっこり顔を覗かせながら愛梨が言う
この言葉を聞いたのは今日で何回目になるんだろう…
「良かったね、本当に良かった」
と、適当にそう言うとムッと頬を膨らませながらもそんな不機嫌そうな表情はあっと言う間に元に戻る。
それだけ今日の愛梨の機嫌はいいみたい。
駅のホームで電車を待ってる間もずっと愛梨の顔は緩みっぱなし。
けど俺の表情はだんだん曇っていく。
…人が、多い。
そう、今日は“クリスマス”で。
何か気のせいなのか分からないけど周りはカップルだらけのような気もする…
本当…困ったって感じ。
「楽しみだな~、うふふ…っ」
こんな愛梨も今日は何度も見かける様子。
「気持ち悪いから」
と言いながらも自分自身、ちょっと口元が緩んでるから。
相手が愛梨なだけに…とりあえずはこの人の多さには今のところは耐えられてるかも。
「今日の樹の髪型…格好良いね」
何か知らないけど今日の愛梨の語尾には『うふふ』とか『ふはは』とか、
不気味な声が聞こえる。
「良かった!本当に良かったぁ!!」
手をギュッと握りしめて俺の右側からひょっこり顔を覗かせながら愛梨が言う
この言葉を聞いたのは今日で何回目になるんだろう…
「良かったね、本当に良かった」
と、適当にそう言うとムッと頬を膨らませながらもそんな不機嫌そうな表情はあっと言う間に元に戻る。
それだけ今日の愛梨の機嫌はいいみたい。
駅のホームで電車を待ってる間もずっと愛梨の顔は緩みっぱなし。
けど俺の表情はだんだん曇っていく。
…人が、多い。
そう、今日は“クリスマス”で。
何か気のせいなのか分からないけど周りはカップルだらけのような気もする…
本当…困ったって感じ。
「楽しみだな~、うふふ…っ」
こんな愛梨も今日は何度も見かける様子。
「気持ち悪いから」
と言いながらも自分自身、ちょっと口元が緩んでるから。
相手が愛梨なだけに…とりあえずはこの人の多さには今のところは耐えられてるかも。
「今日の樹の髪型…格好良いね」
何か知らないけど今日の愛梨の語尾には『うふふ』とか『ふはは』とか、
不気味な声が聞こえる。