そこへ紹介屋がわりと大きなうさぎのぬいぐるみを抱えてやってきた。
そしておもむろに、ミサちゃん専用クッションがある椅子へと座らせた。
「よかったですねぇ。今日はお客さんがいっぱいですよぉ」
語りかけるその姿にフェニルは思わずリズを見るが、何事もないかのように、微動だにしない。
紹介屋はミサちゃんを椅子に座らせたまま、部屋の奥へ行き、四脚のコーヒーカップを持ってきた。
フェニルの予想通り、リズ、フェニルの前においたあとにミサちゃんと自分の前にも一脚ずつ置く。
フェニルは何も見なかったことにして、コーヒーを手にとった。