｢シュトラール様はよくここへ？｣
｢仕事が一段落したので。二ヶ月謹慎処分をくらったのでこれからバイト探しです。…私の仕事についてはどうかご内密に…｣
思い出したように付け加える。
｢え、もしかして私のせいですか？｣
驚きと戸惑いを隠せない。
リズは慎重に言葉を選んで告げる。
｢そんなことはないですよ。私がヘマをしただけですから。そんなことより、私のこともリズでいいですよ｣
どんな女性をも魅了してしまう、仕事モードの笑みで返す。
しかし、残念ながらフェニルには通用しなかったようで。
「そんな！命の恩人をそんな風には呼べないです！！」
真剣な顔で抗議する。
