そんな二人の仲を裂いたのはリズだった。 「そんなことより、お前の手札は?」 エスメラルダは最後に、握っていた手を離す前手に少し力を込めた。 痛くはなかったがフェニルは違和感を感じた。 「シュトラール?それは人にものをお願いする態度かしら?」 「お前の願いはなんだ?」 リズがそういうとエスメラルダは微笑んだ。 「今日一日お嬢さんの護衛をさせて頂戴。あなたはその間情報収集に時間が取れる。どう?一石二鳥じゃない?」