そんな二人の様子にフェニルは戸惑いを隠せなかった。



突然現れた女性が誰なのか全くわからなかったが、リズの知り合いであることには間違いはないようだ。




なにやら意味深な会話を繰り広げている。




「お嬢さん、はじめまして。エスメラルダと申します。シュトラールの同僚です。以後お見知りおきを」



そういって妖艶な笑みを浮かべ、手を差し出す。



おずおずと手を差し出すフェニル。



「そんなに怖がらなくても大丈夫よ。取って喰ったりしないから」



そういう瞳は獲物を狙う獣のように鋭かった。