「モンテペール城の一件が終われば、私たちは赤の他人になるはずだった。何のいたずらかはわかりませんが、再び出会い、そして共に行動することになった。これも計算というなら、私の考えは間違っていますが…」




そういうと悠然と微笑み、リズを見た。



温かな眼差し。



一方のリズは、少し驚いていた。



フェニルがこんなことまで考えているとは。





「いや、偶然だったんだ。僕も君の行動力には正直驚いたよ」




「そうでしょう?この行動力は母親似なんです。そして、この洞察力は父親譲り。そうですよね、デュース様」



今度は上司が目を見張る番だった。