ガシャーン。 手近にあった花瓶が飛ぶ。 ふん、と女主人は明後日の方を向く。 「何をしているの。早く片付けなさい。申し訳ありませんシュトラール様。ご不快な思いをさせてしまいましたわね。さ、お部屋の方へどうぞ」 そう、頭を下げる女主人。 そんな女主人を横目に、シュトラールは花瓶の破片を拾いはじめた。