「シュトラール様ってすごい方なのね」



「左様ですね。何でも巷でも有名だと昔の使用人に聞いた覚えがありますぞ。そのお姿は誰も目にした事がないといい、謎に包まれています。しかし、爺は嬉しゅうございます。お嬢様がこのようにお笑いになる日が再びやってくるとは」




その老いた目元にはうっすら涙が浮かんでいた。




その後、二人で静かにお茶を飲んで、夜はさらに更けていった。