カウンターの席につくとバーテンダーがやってきた。
「何にいたしましょう?」
「私はブラッディー・メアリー」
「マティーニ」
「畏まりました」
あたりをちらっと見るが、リズたちのほかに客は2組しかいなかった。
そのどちらも甘ったるい空気に包まれていた。
「お待たせいたしました」
作り終えるとバーテンダーはさり気なくどこかへ行ってしまった。
気を利かせたのだろうが、正直なところもう少しいて欲しかった。
「じゃ、お疲れ様。乾杯」
チンとグラスが音を奏でる。
リズは一口喉に流し込む。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…