もう少しで答えが出そうだと感じたとき、見覚えのある門構えが見えたので、リズの思考は停止した。 問いの答えはどこかに身を潜めてしまった。 速度を落とし、敷地内へ入り込む。 馬車を止め、地面に降り立つ。 馬を開放してやり労う。 「疲れただろう。今夜はゆっくり休むといい」 手を差し伸べると鼻面をこすりつけてきた。 リズはそれを無造作に撫でてやる。 「ずいぶんと遅かったじゃない。待ちくたびれたわ」