「今日、指名手配中の盗賊に襲われたことで、俺はもとより、フェニル、君も盗賊に命を狙われるかもしれない」


「命を狙われるって・・・?」


初耳な話に頭が覚醒する。



「襲われたとき、君は馬車に隠れていたが、彼らの情報網によっては今日一緒にいたことが流れているかもしれない。彼らに俺の正体はわからないようになってはいるが、今日取り逃がしたことで足がつくかもしれない」



「それが私とどんな関係に・・・?」


「やつらは手段を選ばない。政府に交渉できる手段だとわかれば、君は確実に人質に取られるだろう」


目を大きく見開き、リズを見つめる。



「心配はしなくていい。もし話を聞かないとしても身の安全は保障しよう。自由は利かなくなるが・・・」