「話にならん。上司を呼べ」 盗賊はもう遥か彼方だろう。 折角手がかりを得るチャンスだったのに、勘違いも甚だしい若者によって無駄にしてしまった。 自然とため息が漏れる。 それを見た若者はさらに声を荒げる。 「何なんだ!お前は!偉そうに!!」 顔を真っ赤にして一人叫んでいる。 ・・・付き合ってられない。