「私にはお話を聞いてさしあげることくらいしかできませんが。前向きに生きないとダメですよね。いつも祖父にいわれるのですよ」 ガクッ。 女主人のなにかが崩れた。 着飾った宝石だったのか、はたまた厚く塗りすぎた化粧だったか。 今はそんなことはどうでもよいのだ。 本題はこれから。 そう屋敷についてからだ。