どれも小ぶりで、ちょっとしたアクセントにしかならないようなネックレス。



試着し、鏡を覗き込む姿はキラキラした子供のようだった。












「それをひとつ」


自分の口から出た言葉に少し驚いたが、フェニルのほうが驚いたようだった。




「そ、そんな!私は見てるだけで十分なので…」



そういわれると、余計したくなる。




「包装は結構。いくらだ?」




言われた額を支払う。



ほんのおもちゃのような値段だった。




「そろそろ花束が出来る頃だ。行こう」



フェニルの意見など聞こうとはせず、カツカツと店を出る。