しばらくして、ようやく落ち着き、フェニルが口を開く。


「父が存命だったころもあまり外で買い物なんてしたことがなかったのでよくわからないんですよ・・・・。あ、そうだ、キーナさんにお花でもと思ったんですけど・・・」


リズは、ニコっと微笑む。


「それはいい考えだ。では、花屋へ」




そう言って、フェニルに手を差し出す。

フェニルは、もはや当たり前のようにその手を取る。








二人は、一路花屋へ向かい、先ほどの集団に再び出会わないよう注意しながら、歩を進めた。