「誰と行ったんだよ」

へえ?

「お前があの辺に土地勘があるとは思えないし、誰と行った店だ?」

意地悪そうな顔。


「未来と・・・」

この状況で祐介くんとなんて言ったら地獄を見そう。

「へえー」


「ダメかなあ?」

上目遣いに顔を上げてみた。


「いいよ、ケーキを買っていこう。夕食は・・・たこ焼きがいいな」

「え、たこ焼き?作るの?」

「ダメか?」

「二人でしてもねえ。私が何か作るわ」

「いいのか?」

「バレンタインデーくらい腕を振るいます」

「じゃあ、楽しみにしてる」