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「あず!早く出て来て!」




「い、いや!!」


「そんなこと言ってたら始まっちゃうよ!」



「でもっ」




どうしてこんなに私が駄々をこねているかと言うと…。





「似合ってるんだから大丈夫!」




「やだー!」




劇で着る衣装ドレスが、フリフリのレースが沢山ついていて本当にお姫様みたいな格好だから恥ずかしくて、着替え場から出れない…。



まさかこんな衣装だとは…
思ってなかった、、、。




「激かわすぎるから大丈夫!」



「尚更嫌だ!!」




もー!恥ずかしいのほんとっ。




雪ちゃんと、腕を引っ張っては引っ張られを、数十分繰り返してる…。





「あーず!

はぁ…。



あ!」




ん?






グイッ





「わっ!!」




強い力で腕を引っ張られた。


雪ちゃんじゃない!?










「たく、いつまでも駄々こねてない。世話が焼けるお姫様だ」




「はっ、葉山君っ…!」






うわっ葉山君、、、衣装似合ってる。

本当の王子様って感じ…。




「似合ってるんだから自信持ちな。ね?」




カッコイイ……。って私、なんて事をっ。




「…聞いてるの?
あれ、もしかして俺の事…見惚れた?」




「え、いやあの…。衣装、とても似合ってて凄くかっこいいです…気持ち悪いよね、ごめんなさい」



「なんで謝るの?褒め言葉だよ?俺だって、西谷さんのこと可愛いと思ったし」




「えっ!?からかわないでよぉ…」



「…からかってないんだこどな」


「葉山、色々とどんまいね」


「余計なお世話」


「うっわー、せっかく励まそうと思ったのに」



「さ、もう本番だ。行くよ西谷さん」




「…はいっ!」













どうか、成功しますように…。