そして、練習が始まった。
「マリア姫!助けに来た!」
「貴方は誰?」
葉山君の提案のおかげで、何とか失敗していない。
「私は隣国のケン王子だ!悪魔は皆倒した!さぁ!国へ戻ろう!」
「は、はい!ケン王子!助けに来て下さりありがとうございます!」
「はい、今日はここまで」
一気に身体の緊張が解けた。
「はぁ、つかれた…」
葉山君の演技力、凄いな…。
俳優さんみたいだった。
「皆で練習した時とは大違いだね」
ぅう”…。
「っ…だって」
だって、、、間違えたらキ、キ、キス…。
「効果ありって事だね。
でも…」
チュっ
「!?」
「最後の台詞噛んだから」
「ななっ!」
頬にキスされたっ…。
葉山君はいつも不意すぎるっ、、、。
「顔真っ赤」
「っ!」
こんなの、赤くならないわけが無いっ!
その微笑み、悪魔どころじゃない…っ。