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「あ、ここにあった。西谷さん足出せる?」
「うん」
すると、葉山は私の下駄を脱がし、足を水で洗ってくれた。
「葉山君っ!自分で出来るよっ!」
「浴衣だからしゃがむのきついでしょ。もう洗ったから、あそこのベンチに座って」
「はい…」
もう、葉山君の言われるままです…。
「絆創膏貼るから足上げて」
「う、はい!」
絆創膏持ってたんだ、女子力高いな…私より。
「あ、俺が絆創膏持ってるの気になる?」
「あっ、いやそういう訳では…」
「ふっ、西谷さんは分かりやすいね。
俺さ子供の頃から怪我しやすいくてさ。だから母親にいつも渡されるんだよ」
「ふふっ」
「笑わないでよ…俺だって恥ずいんだよ」
「ごめんね、でも意外すぎてっ」
また、葉山君の意外な一面…嬉しいな。
「西谷さん…お仕置き」
「へ?」
ちゅっ
「うひゃっ!!」
はっ葉山!?
私の足首にキ、キスをっっ。
「はい、手当終わり。早く治るように、おまじない付き」
これはもう、おまじない以上だよっ!
と、頭の中が混乱中。