「良太さ」とあたし。

あたしは恵子(けいこ)。

女子だ。

「良太の好きな人って?」

「とても身近にいる」と良太。

「どんな人?」

「いつもニコニコとしてる」

「へえ。
そうなんだ」

まるであたしみたい。
幼なじみ。

良太とあたし。

「で、どう思ってるの?」

とあたし。

「いつか告白するよ」と良太。

「あのさ。

それってもしかしたらあたし?」

「告白したときの楽しみ」

ニコニコとする良太。

「あ。
ずるい。

良太。
そういうところずるい」とあたし。

「だって俺には恵子がいるんだしな」

もしかしたらあたしがいるから良太は。

良太には好きな人が他にいるの?

夏休み。

太陽が照らす学校だ。

あたしと良太のふたりきり。
ヒマワリ。


「告白するとき教えてね?」とあたし。