今日は珍しくよく喋るなぁ。
「お前が俺のこと大嫌いでも、俺が好きでいる限り別れる気ねぇから」
壱馬………。
「でも、お前が好きな奴がいたら別だけどな」
好きな奴。
そんなの
「いない!!壱馬のこと好きなの!好き………なの………ヒクッ………大嫌いって………ウウ………言ったけど!電話……無視してるけど………壱馬と……ヒクッ……壱馬と別れる気ない!」
壱馬以外いたことないよ!
「ったく。よく泣くなぁ」
壱馬は袖を伸ばして涙を拭いてくれる。
「好きぃ〜」
「うん」
「分かってる?」
「あぁ」
「チョコ………じゃないけど。コーヒーだけど、甘くないから受け取ってくれる?」
「あぁ」
涙が止まったあと、鞄から一つ。
手作りのコーヒーで作ったバウンドケーキを渡す。