「ハハッ、志歩、驚きすぎだし!!」
目の前にある現実が、あまりにもドラマチック過ぎて。
夢を見ているような、そんな不思議な感覚だった。
「潤クン?何で?何でここに…」
「そんなの、どうだっていいよ。そんなことよりさ…、せっかくブーケ取ったんだからさ……
俺と…
俺と結婚してよ。」
潤クンのその一言に、その場は一気に静まりかえった。
「ねぇ、志歩…。結婚してよ。」
唖然とする私に、潤クンは何度もそう繰り返した。
ねぇ、何で?
何でそんなこと、言うの?
「なんで…?私、潤クンにひどいことしちゃったのに……。
私と結婚したって迷惑かけちゃうだけだよ?幸せになんか、なれないんだよ?」
幸せになってほしいんです…。
私はただ、あなたに幸せになってほしいだけなんです…
「幸せになんかなれないんだよ…。志歩がいなきゃ…、幸せになんかなれないんだよ。
俺、志歩の苦しみとか、全然知らなかった。
だけど、今、全部知って、俺ますますお前のこと好きになった。もう、超大好き。」
潤クンの言葉に、次々に涙が溢れだしてきて。
そんな私の頭を、潤クンは何度も何度も優しく撫でてくれていた。