差し出した小さな手に、さらに小さな彼女の手が重なると、一気に心臓が早くなって、自然と笑みが零れていた。


自分の手に重なった彼女の手がすごく嬉しくて。


気付いたら、その手を引いて駆け出していた。


「僕ね、ゆうき。名前何ていうの?」


「……みこ。」


聞こえるか聞こえないかくらいの小さなその声に、僕の心臓はまた、トクンと大きく跳ね上がった。


「みこ……チャン…?」


「うん!!」


緊張で声が震えた僕に、嬉しそうな、恥ずかしそうな、そんな笑顔を見せた彼女な、僕の心はもう、完璧に奪われてしまったんだ。