橘さんはゆっくり私の顔を見た。


「なに」


「橘さん、今までお世話になりました。色々と教えてくださってありがとうございます」


深々とお辞儀をしたら橘さんはこう言った。



「あなたも、私から離れていくのね」



「え‥」