琴は朝になり、夢に出てきた女たちの顔を描きました。
そして金尚宮(キムサングン)を呼びました。
金尚宮は賢く美しく忠誠心のある26歳の女官です。
王様の父上様に愛されて尚宮の地位を与えられ、正式な側室に迎えられる予定でしたが急死してしまったので尚宮のままに。
大王大妃様とは仲が悪く、今でもよく言い争っています。
「中殿様、お呼びでしょうか。」
「これは今日私の夢に出て来た女たちです。宮中にいますか?」
金尚宮は目を見開きました。
「陽嬪、文貴人、大王大妃様ですが・・・夢の中で何かされたのですね?!」
琴は側室と姑に命と地位を狙われいると思い寒気がしました。金尚宮にうなずき。
「呪いの人形、毒入り松の実粥、御伽草子が入った匂い袋をもらいました。」
金尚宮は自分の太ももを殴り。
「どなたもやりそうな事です。中殿様は若くて優しいお方、なめられているのです。後宮では清らかな心だけでは生きられません。もう少し威厳を出していいくらいです。危険な場所なのでお持ちの能力が自分のことでもよく当たるはずです。」
「私もそんな気がしています。」
「いつまでも忠誠をつくしおささえいたします。安心してください。」