河野桜(コウノ サクラ)
今年で高校生になる、中学を卒業したばかりの15歳。
成績は中の下くらい、顔も普通…特技もこれといってない。
そんな私が、都内でも優秀クラスの高校に受かるなんて奇跡だ。
トントン
「桜、そろそろ出ろって父さんが」
「雅陽」
扉を叩いて顔を覗かせたのは、弟の雅陽(ミヤビ)。
「何回言えば分かるの!お姉ちゃんって呼びなさいよもー!」
「お姉ちゃん、が似合うようになったらね。早く降りてきて」
「今行くー!」
今日から高校生、どんな生活がこの先あるのか…胸を膨らませながら階段を降りた。