…そっ…か、私が見てきた…私が好きになった相賀くんは全部嘘だったんだ。




「お前が俺を本気で好きになったら捨てようと思ってたのに…ずいぶん早かったね」


「ずっと笑いこらえるの大変だったよ、特にキスした時の顔、あれは一生笑える」




相賀くんは今まで見たことのないような、狂った笑顔を私に見せた。



「昔から気に食わなかったんだ。へらへらしたお前の笑顔、目障りだった。消えればいいのにとさえ思った」




「じゃ、そうゆうことだから。さようなら、神咲さん」





ガラッ…教室のドアを閉める音だけが私の耳の中まで響いた。




ああ、そういうことか。






私はまた、騙されたのか。