その日の夜、私は悩んでいた。
相賀くんにキスされた時、頭の中が驚きよりも罪悪感でいっぱいだった。
本当にこのままでいいのか?
これからも嘘をついたまま付き合っていくのか?
だからといって、今さら言ってどうするのか?
そんな事が頭の中でぐるぐると渦巻いていた。
相賀くんの傷ついた顔を見たくない、だから言わない。
今まではそう思ってたけど、なんかこれって相賀くんを言わない言い訳に利用してるみたいだ。
自分が悪い奴になりたくなくて、
相賀くんに嫌われたくなくて、
…私は自分のことしか考えてなかった。
やっぱり、言ったほうがいいよね。
きっといつか、バレるかも知れないんだ。
言うなら早いほうがいい。