なんとも言えない空気が流れ、急に気恥ずかしい気持ちになり、ビールをぐっと流し込んだ。

彼の首筋から細くて綺麗な指先に視線を移すと、無性に触れたくなる。

すでにもう割と酔いが回っているんだろう。下に落とした視線を上げて彼の目を覗き込んで、欲求を伝えた。

大人の男性の教養なんだろうか、それを察知したらしく、彼は私の肩に腕を回すと優しく引き寄せて軽いキスをした。

「ベッドいこうか」

耳元で聞こえる低い声にぞくっとする。
たぶん今声を発したらおそらく震えてしまうだろうと思って、おとなしく頷いた。