「あ。」



目を覚ましたあたしに気づいたのか、近藤瑛人は短い言葉を発した。




あたし、邪魔だろうな。




「起きたのか?」



「うん…。」



何でそんなに偉そうなんだよ!!



「もう帰るから。
ありがとう。」



そう言ってあたしは立ち上がる。



でも。




足、というより、全身に力が入らない。




ガクンっとなって倒れ込むあたしに、近藤瑛人の手が咄嗟に出てきた。



腕を引っ張られて、あたしは近藤瑛人に支えられる状態になってしまった。




「…ぶねぇな。」